自己肯定感を高める方法は「自信をつける」ではなく「受け止める」こと

私の周りには、私を含め精神的な疾患を抱えている人が何人かいます。
そして、そういう人たちは『自分のことを大切に扱えない』人が多いです。

側から見て魅力的だったとしても、「自分に価値がない」と思ったり、「相手に嫌われたくない」と考えてしまうのです。

そのため他者との関わり合いの中で「相手優先」になりやすく、自分の意見を伝えることができません。結果、様々な場面で我慢をすることが多くなり慢性的なストレス状態になります。

今回は、ADHD当事者で様々な二次障害も経験してきた私が「自己肯定感を高めた方法」をご紹介します。その前に「自己肯定感とは何か」「自己肯定感が低くなる原因」についても詳しくご説明しますね。

自己肯定感とは

花畑

自己肯定感が高い・低いってどういうこと?

「自己肯定感が高い=自信がある」ではない

私自身、昔は「自信がある人=自己肯定感が高い」と勘違いしていました。
しかし、それは間違った解釈なんです。

自己肯定感を高めるとは、「肯定的な側面、そして否定的な側面も含めて、ありのままの今の自分を受け入れている」という意味だ。
出典元:あげまん理論

つまり、ありのままの自分を受け入れ認めているからこそ、結果的に自信があるように見えるのです。

自己肯定感が低い人の特徴

  • 自分の意思を伝えられない

自己肯定感が低いと、「自分が我慢すればいい(自分が我慢すべき)」と考えてしまい、思ったことを口にできません。

・本当は仕事を断りたいけれど、他の人が困るから断れない
・彼氏がコンプレックスをからかってくるのが嫌だけれど、嫌だと言えない

このように「仕事」や「恋愛」「家庭」で意思表示ができずにいると、それらに対して不満を持ち続けることになります

  • 他者中心で振り回される

自己肯定感が低い人は自分の「軸」がありません。

・彼氏が友達との交流を制限してきたら、その通りにする
・家庭で夫に「仕事に集中したいから」と言われ、家事を全てやってしまう

常に我慢している状態なので「本当は自分はどうしたいのか」という自分の考えがなくなります。人間関係でも他者中心に考えるため、他人の価値観によって自分の言動を決めてしまうのです

  • 自分と他人を比べて落ち込む

自己肯定感が低いと他人に劣等感を感じます。その人が影で辛い思いや大変な努力をしていたとしても、その人の輝いている一面だけを見て「羨ましい」と思ってしまうのです。最近はSNSが盛んなこともあり、友達の楽しそうな様子に気分が落ち込む人も多いでしょう。

自己肯定感が低くなる原因

自己肯定感が低くなる原因は幼少期や思春期の経験にあるようです。ここではそれらの原因をひとつずつ見ていきます。

原因1:家庭環境

具体的には、両親と自分との関係性、母親・父親の関係が良好かどうかということです。また、母親が子どもに与える影響は特に大きく、自己肯定感が低い母親の子どもは必然的に自己肯定感が低くなります。

原因2:思春期の失敗

思春期の恋愛や勉強での失敗はその後の人生にも大きな影響を与えます。そして、大人になって失敗することはその経験を受けていることが多いのです。一方、自己肯定感が高い人は思春期に成功体験をたくさん積んでいる傾向が強いです。

私の自己肯定感が低くなったきっかけ

涙

モラハラ・DV男と付き合い自己肯定感がなくなった

私の自己肯定感が低かった原因は主にADHDの症状からくる失敗でした。
しかし、大学時代に3年ほど付き合ったモラハラ・DV男の存在がそれをより強いものにしたのです。

その人とは入学の数ヶ月前に付き合いだし、大学生活(ひとり暮らし)が始まってからは環境の変化に慣れるのだけでも大変でした。そんな時期に「お前なんてみんなから嫌われている」「社会に必要とされない存在」などとひどい言葉を浴びせられ、鬱状態になったのです。

ひどいモラハラや暴力は1年ほどでおさまりましたが、その後も喧嘩のたびにキツイことを言われ、自分の思いを伝えるのが怖くなってしまいました。

その結果、「自己肯定感が低い人の特徴」にも当てはまるような「相手に合わせる」傾向が強くなり、自分一人で何かを決めることができなくなっていったのです。だんだん「自分は間違っているから、相手の言う通りにしたほうがいい」と考えるようにもなりました。

相手は口がうまく、自分の意見を正当化するのが得意だった(モラハラ男の特徴)ので余計流さたのもあります。ADHDは人から言われたことを鵜呑みにしやすいと言う傾向があるのでそれも原因の一つですね。

元々自己肯定感が低いADHDがモラハラ・DV男と付き合うと、簡単に自己肯定感が無くなります。そして、「こんな価値のない人間と付き合ってくれる人は他にいない」「別れたら正しい道を進んでいけない」と思い込み、相手に依存するようになります。

ここまでくると共依存のような状態になるので、簡単には別れられなくなります。

その人とは3年半ほど付き合い、警察にすぐ連絡が取れる状態で別れ話をしました。それまでは別れ話の度に脅されたりしましたが、最後は意外とあっさり離れられました。(レアケースです)

この自己肯定感の低さをどうやって克服したかは、『自己肯定感を高める方法』で詳しくご説明します。

私の妹の場合

私には妹がいるのですが、妹も精神疾患を患っており自己肯定感が低いです。そんな妹と先日やり取りをしていて、「なぜ自己肯定感が低いのか?」と言う話題になりました。話をしていくにつれ、妹自身が今まで抱えていた気持ちを話してくれました。

幼い頃から物静かな性格だった妹は、小さい頃から周りに「面白くない子」と思われるのが怖かったそうです。友達関係を築くのが大変だったと。

そして、真面目で勉強ができたので母から見ると”手がかからない良い子”だったのでしょう。母は愛情深い人で兄弟3人を平等に扱ってくれましたが、問題を起こすことが多かった私の面倒を見ることがやはり多かったように思います。

妹は小さい頃から「私だってしんどい」と言う思いを母に伝えられないまま育ってしまったのです。他にも原因はあると言っていましたが、母に甘える機会を奪った私の責任はとても大きいと感じています。

母は自己肯定感が低い人なのか

「自己肯定感が低い人の原因」で「母親が自己肯定感が低いと子どもも自己肯定感が低くなる」と書きました。それなら、私たちの母は自己肯定感が低い人だったのでしょうか?

私は、母も自己肯定感が低かった(自己犠牲の精神が強い)のでは、と思っています。

母は専業主婦で常に家庭を大切にしていました。でも、常に自分以外の家族を優先し、あまりにも『自己犠牲的』な生き方をしていたのです。父も母を「マリア様のような人だ」と言っていました。そんな父も、子どもを何よりも一番に考える愛情深い人です。

そんな母に育てられた私たちは少なからず影響を受けているはずです。

しかし、これは育て方が悪いとか、家庭環境が悪いとかそういうことではありません。両親には愛情深く育ててもらいましたし、一時期兄弟間でコミュニケーションを取れなかったことを除けばあたたかな家庭だったと思います。

また、私に限って言えば、あまりにも大切に育てられたために「失敗する機会」が少なかったことも原因だと思っています。当時はADHDとわかっていませんでしたが、忘れ物や先延ばしがひどく、母になんでもやってもらうことが多かったのです。(他の兄弟は自分のことは自分でやっていました)

失敗経験が少ないと少しのミスでも耐性がなく、落ち込みやすくなります。(これはADHDの気質もありますが)真面目な母なので放っておくことなどできなかったと思いますが、たまには「自分でやりなさい!お母さんは知らないからね」といってくれても良かったのに、と思います。
※本当に自分でできないこともあったので、母の助けがなければここまでやってこれなかったのは事実です。

個人的なエピソードが長くなってしまいましたが、同じような境遇の方の参考になればと思います。

自己肯定感を高める方法

ノート

モラハラ・DV男によって自己肯定感がなくなった私。どうやって回復したのか、具体的な方法をここでご説明します。
※トラウマを克服するなどの方法はこちらでは省きます

また、この方法は「過去の記憶を遡る」など、今現在精神的に問題を抱えている人にとってはしんどいものになる可能性もあるため、無理はしないでくださいね。

1.自己肯定感を下げている原因を探る

まずは、私のように自己肯定感を下げている原因を思い出しましょう。頭を整理するためにノートに書き出すのもいいです。
冒頭に書いた通り、今抱えている問題は幼少期や思春期の経験が元になっている場合が多いです。

  • 幼少期の両親の在り方(両親の価値観)
  • 兄弟との関係
  • 思春期の失敗などをキーワードに、記憶を遡って整理してみてください。

2.本当はどうしたかったのか考える

私の妹の場合は「母にもっと見てほしかった」という本音がありました。
あなたの自己肯定感を下げている原因に対し、「本当はこうしたかった」「こうしてもらいたかった」という本当の気持ちを思い出しましょう。

はじめは抵抗があるかもしれませんが、誰も聞いていないし誰も見ていません。伝えられなかった思いをさらけ出しましょう。

3.今の問題に向き合う

自己肯定感を低下させる原因に向き合い、「本当の自分の気持ち」を整理したことで少し心が軽くなったのではないでしょうか。

当時は解決できなかった問題も、大人の今なら解決できるます。
もし「母親にもっと見てほしかった」のなら、今からでも本音を打ち明けてみましょう。当時に戻ることはできませんが、気持ちを伝えるだけでも消化しきれなかった思いが軽くなることでしょう。

そうやって過去の問題を解決したら、次は今の問題に向き合います。
過去の問題を解決できたあなたなら、今の問題もきっと解決できるはず。今までは「怖くて言えなかったこと」も、勇気を出して少しずつ伝えてみてください。

おまけ:「できたことノート」をつける

私はモラハラ・DV男と付き合い鬱になったのですが、回復期にやっていたことあります。
それは、「できたことノート」をつけることです。これは私が当時読んでいた下園壮太著の「うつからの脱出」に載っていた認知療法『私の回復日記』を参考にしたもので、ノートに自分ができたことを書き溜めていくのです。

内容はどんなに小さなことでも構いません。

・今までは断れなかった仕事を断れた
・彼氏に嫌だと伝える事はできなかったけれど、態度に出せた
・今まで引き受けていた家事を分担できないか相談できた
・本当は行きたくなかった友達の集まりを断れた

そうやって「自分の意思を貫いた経験」が増えれば増えるほど、あなたの軸が出来上がっていくのです。溜まっていくと、「これとこれは似てる。自分は本当はこうしたいんだ」と自分の行動を俯瞰してみられるようになることでしょう。

また、鬱の認知療法に使われる『エゴグラム診断』も、自分の考え方の癖を知るきっかけになるので興味があればやってみてください。考え方の癖に気づけば、自分をより客観的にみられるようになります。

まとめ:自分の気持ちに正直になろう

過去の問題と向き合うことはとてもエネルギーのいることです。しかし、原因を解決しないことには前へは進めません。

もし今過去と向き合う元気がない方は、無理はしないでくださいね。
しかし、どこかでエイッと頑張れば、その後の人生は変わっていくでしょう。
今まで不満だらけだった生活が、自分の思いを伝えることによっていい方向に変わっていくのです。

昔は自己肯定感が低く「我慢すればいい」「自分にはそんな価値がない」と思っていた私も、今は自分を認めちょっと好きになっています。

改善したからといって自分の性格がガラッと変わるなんてことはありませんが、同じような問題があっても「自分の意思に基づいた解決策」を導き出せるようになりますよ。

人に迷惑をかけなければ(むしろ多少の迷惑ならOK!)、自分の意思を貫いたっていいんです。
自分の気持ちに正直に、充実した生活をおくりたいですね。

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ABOUTこの記事をかいた人

るるん

20代後半・女性のADHDフリーランサー(デザイン/ライター)。 大学時代、二次障害の鬱をきっかけに発覚、それからは「ADHD女性の生き方」を模索し続けています。 発達障害の特徴や働き方に関する内容から、恋愛・ファッション・趣味など女性ならではのテーマまで、幅広く扱っています。 「読んでいて楽しい記事」を書くのが目標です!